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・隠身(かくりみ)

H29年12月21日(木)改稿 H28年3月16日(水)初稿
「身を隠した」のではない?
ある先生が言うには、「身を隠したまひき」とはいうが、「ある時まで隠れてなかったものが、その後で、ある時に隠れた」というような意味ではなく、最初から目に見えない存在であることをいっているのだ、と。それはまったく「我が意を得たり」とヒザを叩きたくなることだよね。この部分、古事記の原文では「隠身也」とある。普通にこのまま読めば「隠身(かくりみ)なり」。カクリミってのはウツシミ(現身)の反対で目に見えない存在のこと。敬語や時制の言い回しに配慮すれば「隠身にましき」「隠身なりき」「隠身にませり」等いろいろ考えられる。が、「隠身也」の「隠」と「身」の間に返り点を打って読めば「身を隠すなり」とも読み下せるわけだ。これに時制と敬語を加えて「身を隠したまひき」と読んでるが、「(はじめっから)身を隠していらっしゃいます」の意味であって、ある時点から「身をお隠しになりました」という意味ではない、というようなことは宣長もいってる。しかし、それなら現代人には、やはり「隠身にませり」がいいかな。(「〜き」は過去形だが「〜り」は存続・継続の助動詞)
隠身の反対は「現身」(うつしみ)。水谷清なんかは五種神等として以下のようなことをいっている。

五種神等 五種神身、五種神界、その他いろいろにいう


カクリミ(隠身)……絶対神。天之御中主神
カゴリミ(仮凝身)…創造神。天之御中主神を除く別天つ神と神世七代の神々
カガリミ(耀身)……統一神。天照大神
カケリミ(駛身)……自在神。上記以外の天津神・国津神、八百万神々。
カギリミ(限身)……限定神。天皇、現人神
いちばん下を三次元世界、自在神の世界を4次元、最上位を7次元神界として、昔はよく「8次元なんてのは無い、7次元までしかないのだ」というような主張が新興宗教界隈ではなされたものだったが、今はそんなことをいうやつはいない。量子力学の議論の中に「11次元がどうのこうの」って話がでてきたからなw

こういうふうに神々を5種類にわけようというアイディアはさほど悪いものでもないように思うが、それを命名するのにカケリミだのカガリミだの、言葉遊び丸出しなコジツケ専門用語を創作するのはいかがなものかと思われる。ましてや「7次元神界」がどうたらとか実体視するのはデンパ説、とんでも説の始まりだぞ。まぁ言い出しっぺの水谷清からしてアレだが、こういうのはあくまで便宜的な分類で、幾何学における補助線のようなものと思っておいたほうがいいだろう。コトダマ系の霊学神道にありがちだけど正直やめてほしいわ。

「コト天つ神」とは何か
別天神(ことあまつかみ)の別(こと)は「殊に(ことに)」とか「異なる」とかいう時のコトで、「別格の」とか「特別の」とかいう意味である。現代語にしていちばんわかりやすいのは「超〜」ってやつだろう。コトアマツカミとは、「超アマツカミ」ってことだ。
この場合の「別」をワケと読んで「ワケアマツカミ」という説もあるが、ワケは地霊につかう接尾辞なのでよろしくない。
ちなみにJKが言い出した若者言葉の「チョ~○○」(接頭辞の「超」)の、語源になった「超古代史」という言葉は、我が師匠の吾郷清彦先生が最初に作ったと思われているがさにあらずw 鈴木貞一のほうが先だぞw
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