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・「神生み」は五行説では説明できない

H28年4月24日(日)改稿 H28年4月20日(水)初稿
神生みから三貴子の誕生まで
五行説の影響?
伊邪那美命が火神を産んで神去りの時、金属の神、土の神、水の神などを産んだ話は、中国の五行説の影響だと注釈してある本があるんだが、本当にそんなこと言えるのか?
五行は「木火土金水」(もっかどごんすい)なわけだけども、『古事記』のこの部分で出てくる神々ってのは、
 の神/迦具土神(かくつちのかみ)
 の神/金山毘古・金山毘賣神(かなやまひこ・ひめのかみ)
 の神/波邇夜須毘古・波邇夜須毘賣神(はにやすひこ・ひめのかみ)
 の神/弥都波能賣神(みつはのめのかみ)
となっている。これだと「木行」が抜けて4つしかない。五行説なの? これが?
順番もおかしい。五行説ってのは順番も重要なんだよね。
「木→火→土→金→水→木」(火は木から生まれ、土は火から生まれ…)と交代していくのが「五行相生」
「木<金<火<水<土<木」(金は木に克ち、火は金に克ち…)と入れ替わるのが「五行相克」
ここには一貫した理論がある。
しかし『古事記』の神々が生まれた順番は「火>金←土>水」となっており全然一貫性がない。
どうして五行説なんて言い出したのか不思議でならない。実際にこんなことをいってるのは岩波文庫の古事記(倉野憲司)だけで、角川文庫の古事記(武田祐吉)も、講談社学術文庫の古事記(次田真幸)もそんなことは言ってない。倉野憲司が晩年ボケてたんだろうな。
『日本書紀』一書第四にも似たような神話があり、こちらは土の神と水の神の順番が逆になっているから「火>金←水<土」となる。で、岩波の日本書紀だとここにも「五行説ガー」の注釈がある。岩波の日本書紀は個人監修ではないのでいちいちの注釈は誰なのかよくわからないが、注釈の責任者は井上光貞だな。
で、ネットみてたら弥都波能賣神の次に生まれた和久産巣日神(わくむすひのかみ)、もしくはその娘の豊宇氣毘賣神(とようけひめのかみ)が「木行」で、これで五行そろってるっていう人がいるんだが。この和久産巣日神がどういう神様なのかってことでは、まぁ普通は穀物の神だとか、豊穣神だとかってことになってる(この点もいろいろ問題はあるんだが今日は細かいことには触れない)。つまり衣食住でいうと「食」。衣食住は五行でいうと「土」が住で「水」か「火」が食事、「木」は衣服にあたるかな。穀物も植物だから「木行」だ、っていうんだろうけど、火の神からこの神までの5柱の属性の配列順が五行説としてまったく整ってない点は相変わらずだ。
後述の伝統的な「五行神」説では、句句廼馳(記:久久能智神)が「木」にあてられている。古事記に「木の神」、日本書紀に「木の祖」と明示されてて、他にそんな神は無いんだからこれを木行にあてる他に選択肢はないわけだ。しかし「神生み神話」の中では木の神だけが、火・金・土・水の神々とは別の離れた箇所に書かれており、同じグループにはされてないのだから、この5神を抜き出してひとまとめにするのは恣意的な整理であって、要するにコジツケってことだ。

中世の五行神説
『神皇正統記』が(以下、後日執筆予定)

近世の五行神説
『先代旧事本紀大成経』は記紀にでてくる神々のうちいくつもの神々のグループに五行のわりあてをやってる。(以下、後日執筆予定)

近代の五行神説
竹内文献には「三重五行神」(みへのいつつらのかみ)ってのがでてくる。これは『先代旧事本紀大成経』のごちゃごちゃした五行神を、3グループ計15神に整理したもの。しかし五行の「行」は行列(古語:つら)の意味ではなく「めぐる(循環する)」の意味だから、五行を「いつつら」と読むのは五行説をよくわかってないか、適当な当てはめ読みである。(以下、後日執筆予定)

四柱推命や易などの占いは五行説の正しさを証明しない
(以下、後日執筆予定)

風水では五行説の正しさの証明にならない
(以下、後日執筆予定)

漢方医学では五行説の正しさを証明できない
(以下、後日執筆予定)

五行説にハマってしまう心理的メカニズム
なぜ易占や四柱推命が当たったり漢方が効いたりするのか? それは本当に五行説のおかげなのか?(以下、後日執筆予定)

忘れ去られる吉野裕子
神話や古代史や民俗学、なんでもかんでも五行説で説明しちゃう人がいたんだよね。でも忘れられる。なぜか。(以下、後日執筆予定)

日本の皇室は「火徳」の王朝?
(以下、後日執筆予定)

五行説の起源についての誤った説が流布している
(以下、後日執筆予定)

十干や十二支も本来は五行説とまったく関係がない
ついでにいうと「甲・乙・寅・卯」は「木」とは本来なんの関係もないし、「丙・丁・巳・午」は「火」とは本来なんの関係もないし、「戊・己・丑・辰・未・戌」は「土」とは本来なんの関係もないし、「庚・辛・申・酉」は「金」とは本来なんの関係もないし、「壬・癸・子・亥」は「水」とは本来なんの関係もなかった(以下、後日執筆予定)

中国で五行説が盛行したのは「正しいから」ではなく純粋に政治的な理由
(以下、後日執筆予定)
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